黒博物館 ゴースト アンド レディ～それでも理想を！

　木曜になるとダンナが買ってくる週刊モーニング。現在連載中の藤田和日郎氏の「黒博物館　ゴースト アンド レディ」が面白い！

　「黒博物館　スプリンガルド（切り裂きジャック編）」に次いで第２弾。
　今回はかの有名なフロレンス・ナイチンゲール（通称フロー）と、その相棒のゴースト（幽霊！）の物語。
　近代看護の先駆けともいえる彼女の若き日々が、独自の視点から描かれています。

　フローを傷つける人々の生霊をやっつけることのできるゴーストのグレイ。彼に力づけられ、フローは看護の道に進むのを反対する両親を説得、ロンドンの経営の傾いた病院の立て直しにやって来ます。
　その不衛生な環境と人手不足に驚くフロー。何とか改善したいと運営委員会の婦人たちに訴えますが・・・。

　「何とかしましょう・・・。今 動きましょう。私もがんばります」
　　と提案するフローに対して、
　「『理想』ばかりかかげても駄目なのですよ」　
　　頑なに拒絶する委員会に、フローの意志と瞳が炎のように燃え上がる！
　「それでも！ 人は『理想』を目指さねばなりません !! 」

　感動的な台詞だわ～。フローの強い意志と熱い表情が大好きです！
　病院の改革を始めるフロー。この後、舞台はコレラの流行するソーホー地区へ、そしてやがては戦火のクリミアへ・・・。

　己の信念を貫く果敢なレディと何だかんだ言っても面倒見のいいゴーストのコンビ、これからの展開が楽しみです。

黒博物館 スプリンガルド (モーニング KC)

• 作者: 藤田 和日郎
• 出版社/メーカー: 講談社
• 発売日: 2007/09/21
• メディア: コミック