BLOOD+ とある黒髪の青年の旅路 [ホストクラブ「ディーヴァ」]
・・・何だか久しぶりのハジネタのような気がします。ここのところ、しばらくソロ様系の記事が多かったからな~。金田一少年しかり、宝塚しかり、○○版ソロ様ってのはけっこう見つかるけど、○○版ハジってあまりないんですよね~。
さらにハジはサヤ命!のキャラなので、S様(一応仮名)のようにナンパものも書けないし・・・。
前置きが長くなりましたが、「ホストたちの休暇」 ハジ編、スタート!
ここは沖縄のコザ・宮城(みやぐすく)家の墓所。長い石段を登り、その黒髪の青年はじっと墓碑の前にたたずんでいた。
・・・やはり間に合わなかった。
彼は立ちつくしたまま、静かに眼を伏せた。
ニューヨークで別れてから、ここに来るまで時間がかかってしまったのだ。
すでに彼の最愛の主(あるじ)はこの中でぐーすか・・・いや、おだやかな長い眠りについている。
彼は持っていたチェロケースをおろすと、中からピンクの薔薇を一輪、取り出した。主が好きだった色だ。
それに自分の髪をまとめていたブルーのリボンを結びつけ、そっと石の上に置く。
たとえ間に合わなくても、ここに来なければならなかった。自分の無事を、眠っている主に知らせるためにも。
・・・さて。これから、どうしようか。
主が不在の、長い長い三十年。
餞別にもらった薔薇のジャムをちびちびなめつつ、自分の身の振り方を考えあぐねていた時だ。ふと胸ポケットの封筒に手がふれた。取り出してみると、沖縄からニューヨークまでの航空券だった。
「いつでもここに帰ってきて・・・」
ニューヨークで沖縄までの飛行機代を貯めるために働いていた店のオーナーが、涙ぐみながら渡してくれたものだ。
あの店に帰ろうか、と彼は思った。
ここでなら主は安心して眠れるだろう。次の目覚めは三十年ほど先のことだ。
その時まで。主が目覚め、自分を必要とする時が来るまで、あの店にいるのも悪くない。親切なオーナー。愉快なホストたち。一緒に床を磨いたマダムちあこ。ごひいきにしてくれるお客様方。少々意地の悪い先輩もいるが、たいしたことではない。
そうだ。あの店こそ、自分のいる場所だ。
でも、今日は一日ここにいよう。最愛の人のそばに。
彼はケースからチェロを取り出すと、優雅に弾き始めた。
チェロの優しい音色が風に乗り、遠く海の方へと流れていく。
その音色は眠りの中にいる愛する人にも、きっと伝わったに違いない。
というわけでハジ、クラブ・ディーヴァに戻ってきて~!(笑)
シリアスに展開してたのに「薔薇のジャム」をなめるハジに笑ってしまいました。航空券くれるなんて、マダムって素敵~。
NYに戻る前に、ハジがどこかに立ち寄って、意地悪な先輩とばったり・・・なんてのも楽しそう~。(勝手に妄想してすみません。)
by うさぎりんご (2006-12-28 14:27)
シリアスに考えながら薔薇ジャム舐めるんだっ(しかもちびちび)意外に貧乏症(≧▽≦)
マダムTONTO、流石です!!そしてワタシまで登場有難うございます(おもわず顔が緩んだ)でもマダムって恥ずかしいですね(^^;
そんでもって苛められてる意識があるんだね、ハジ。めげるなよ~!!
by ちあこ (2006-12-28 14:37)
ああっ!ハジーー!!
感動の最終回を思い出しましたよ〜!(号泣)
きっとそのしばらく後に、金髪青年が青いバラを置きに来た・・・
と私は勝手に思ってます!!!
それとも、金髪青年の方が先に来て、「青バラ」ハジに捨てられたーー???
by てさ (2006-12-28 18:49)
うさぎりんごさん どこかで意地悪な先輩とばったり出会ってしまうハジ・・・あああ、これ以上妄想を刺激しないでくださ~い!
ちあこさん お餞別の薔薇のジャム、使わせていただきました。
ハジ、意地悪な先輩にめげるな~!
てささん 金髪青年の青い薔薇と、ハジのピンクの薔薇、どちらが早かったんでしょうね・・・? 謎です。
by トントちゃん (2006-12-28 19:21)